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11/21/2004

レオノーラ・キャリントン-魔女の見る夢

 どうも最近、あまりにもカタい論文調が続いたので、ちょっと「右脳」側へ転針して、お気に入りのアートの話などしてみましょう。
 この第一回で取り上げるのは、女性シュールレアリスト画家、レオノーラ・キャリントンです。

crt/LC
①左上-「星々を動かす愛」
②右上-「あなたはほんとうにシリウスなの?」
③左下-「豚がキャベツを聴きながら」
④右下-「白い顔よ、お前は誰?」

 実に幻想的でしょう。それもただアタマで想像したっていうんじゃなく、じっさいに女の生理的なコワさが表現されていて(と男は思う)、インパクトあります。
 ①は明るくソフトだが、④なんかかなり恐怖的ですね。これは小さくて見づらいけど、④の左上にはレオノーラの分身ぽい少女の顔がのぞいてます。
 実はこれを書くために、レオノーラのプロフィールをネットで確認しようとしたのですが、ネットというのは不便なもので、関係ない情報ばっか引っかかって、知りたいことがよくわかりません。やむなく曖昧な記憶に基づき、以下を書きます。間違ってたらすいません。
 レオノーラはたしか英国のケルト系で、パリでシュールレアリスト運動に参加たあと、メキシコへ渡りました。まだ存命かと思います。
 というわけで彼女の絵には、ケルトの血の記憶がとても濃く感じられる。なおヨーロッパの前衛性と、メキシコ独自の幻想性も混じっていて、そのブレンドが絶妙なのです。
 彼女の絵には④に代表されるような「合成獣=キメラ」がよく出てきます。彼女自身の分身も、よくキメラとして描かれる。それはしばしば黒い体で、雌の獣らしくたくさんの乳房を持ち、雄の獣を喰ってるような絵もあります。前回記事の続きじゃないけど、まさしくレオノーラは「魔女」的です。好き嫌いは人によって分かれそうだ。
 僕は、彼女の仲間(でずっと有名な)のフリーダ・カーロより、この方が好きですけど。
 僕にとっては、③などは、呪術師ドン・ファンのもとでカスタネダが経験した「犬のヴィジョン」を連想させます。あれもメキシコでの話でした。メキシコもまた魔女の国。ドン・ファンの周りにいた恐るべき女の呪術戦士たちのイメージが、僕にはレオノーラと重なります。
 まあ理屈抜きでも、鮮烈で、いっぺん見たら忘れられない感じですね。夢に出そうだ。きっとその夢は悪夢だろうけど…。

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